ねぇ、好きだよ。―幼馴染に片想い―
「あ、の……これは…‥。」
周りの視線が怖くて声が震える。
どうしよう、どうしよう。
ちゃんと言わなきゃ。誤解だって。
私は浮気なんかしてないんだって。
「俺さ、陽和が俺のことちゃんと好きでいてくれるって信じてた。陽和は優しいから友達の事を大切に想っていることだって良いと思う。
だけどこんなのさ……もう信じていいのかわかんねぇよ……。
なぁ、陽和……ホントに俺のこと好きだった?」
さくちゃんにそう言われて、私は好きだよって伝えようとした。
だけど、声が出てこない。
怖くて……情けなくて……震える……。
もう、どうしたらいいかわかんないよ……。
私は教室を飛び出した。