ねぇ、好きだよ。―幼馴染に片想い―
「そういえば早川さんと言えばさ、この間の体育祭のとき南くんに告白したよね?」
あぁ、そういえば。
「うん、してたね。それがどうかしたの?」
「あの子、多分気をつけた方がいいよ。」
「え、なんで?すっごく良い子だよ?」
杏華は呆れている。
「陽和はそういう子だもんね。人を疑うなんてできないか。」
「え、?う、うん?」
杏華の言っていることがいまいち理解出来ない。
「まぁとにかく、私がなんとかするから!」
「なんとかするって……きっともう皆は私の事なんか嫌いになっちゃったよ?」
「そんなの私がいるじゃない!それに、大体わかったわ、さっきの写真の犯人とかもね。だから、陽和は安心して堂々としてなさい!」
「うん。……杏華、ありがとうね。」
「なーに言ってんの!
‥…それより、まずはあの写真ね。」
「………あれ、誰が撮ったんだろう……。」
杏華はもうすでに分かっている様子だ。
「よし、行くわよ!陽和!」
「ど、どこに!?」
「早川さんのところよ!!」
なんで早川さんの所に?
まぁいっか。
とりあえず今は杏華について行こう。