ねぇ、好きだよ。―幼馴染に片想い―
「早川さん!!!」
「あ、杏華ちゃんどうしたの?……あ、あと陽和ちゃんも…。」
早川さんが私を呼ぶ姿はいつもよりもずっと素っ気なく感じた。
「どうしたの?じゃなくて、あの写真どういうつもり?」
杏華が問い詰める。
「え、杏華何言ってるの!?!?早川さんがそんな事してるはずないよ!?!?」
「あの……なんの話かな?」
私が杏華を止めていると早川さんが入ってきた。
「とぼけないでよ!今日の朝、教室の黒板に貼ってあった写真、あれ早川さんが撮ったんでしょ!!」
杏華は早川さんにすごく怒っている。
「私、そんなことしてないよ?それに陽和ちゃんはそんな事しないって皆の前で言ったじゃない。」
そう答える早川さんは少し怒っているようだ。
「ほ、ほら杏華、早川さんは私の事を庇ってくれたんだよ?そんな事しないって!!!」
「でも……!!」
「証拠もないのに私だって決め付けるなんて酷いよ!!」
そう言って早川さんは泣きだした。
すると、周りの皆も早川さんのもとについた。
「また早川さんのせいにするの!?」
「陽和ちゃんってそんな子だったんだね。」
「早川さん大丈夫?」
「……がっかりした。」
皆が口々にそう言う中、私は杏華の後ろでただ泣くのを堪える事しかできなかった。