キミにだけは遠慮しない
里緒side
「ねえ、どうしたの?もしかして…泣いてる?」
「………………は?」
いきなり、今まで話したこともない女子に話しかけられた。
「私、2年C組の白山優羽っていいます。よろしくね!」
いきなり現れて話しかけてきたこの女は、他の奴らとは違い…ビビる様子もなく、勝手に自己紹介し始めた。
「えーっとね、私吹奏楽部でトランペットやってるの。将来はプロのトランペット奏者になって、トランペットの教室を開きたいなぁ〜なんて思ってるの!好きな色はねぇ…、白かな!苗字に入ってるから!…ってゆーのは嘘だけど、なんか白が好きなんだぁ。あとねぇ…」
「ちょ、ちょっとストップ!」
一筋の光はとっくに消えていた。
勝手に自己紹介し始めるわ、早口だわ、なんなんだこの女。
「…私と友達になりたいとか言うんならお断りだ。友達なんて…」
「それってさぁ、強がってるだけじゃない?」
「……………はぁ?」
予想外にきっぱり言われて少々驚いたが、すぐにその女を睨みつけた。
でも、そんなのお構いなしに私に立ち向かうようにして言った。
「あなた、自分を作ってる気がするの。強く見せてるでしょ。喧嘩が強いのは本当かもしれないけど、もう少し人に甘えても良いんじゃない?」
私は目を見開いた。
…初めてだ。私にこんなにガツンと言ってきた人は。
他の奴らは皆私を恐れているから、こんなにガツンと言ってこない。
なんか、おもしれー奴だなと思った。
「…フッ。お前、なかなか良い度胸してんじゃん。気に入った。でも、友達なんてなる気はねえ。…お前に何がわかんだよ!!」
また、思わず怒鳴ってしまった。
それと同時に、ガヤガヤしていた廊下がシーン…と静まり返った。
さすがにその女も、少し縮こまっていた。
もうなんだか無性にイライラして、私は屋上に行こうとした。
…すると。
「…わかるわけないじゃない!何も話してくれないもの!あなたの心は私には読めない!だから教えてよ!…友達になって」
あの女が、いきなり叫んで私に言った。
私はさっきよりさらに目を見開いて驚いた。
少し経つと、また私に近づいて静かに言った。
「私、あなたの理解者第一号になりたいな」
また予想外の言葉が出てきて、その女の方を振り返らずにはいられなかった。
「…放課後、昇降口で待ちあわせね」
そう言うとニッコリして、その女は去って行った。
「…訳わかんねぇ」
私は頭をかき回しながらボソッと呟いた。
いつの間にか廊下にも騒がしさが戻っていて、他の奴らも普段通りの昼休みを過ごしていた。
違うのは…私だけだ…。
アイツが来てから、ろくな事がねぇな…。
「ねえ、どうしたの?もしかして…泣いてる?」
「………………は?」
いきなり、今まで話したこともない女子に話しかけられた。
「私、2年C組の白山優羽っていいます。よろしくね!」
いきなり現れて話しかけてきたこの女は、他の奴らとは違い…ビビる様子もなく、勝手に自己紹介し始めた。
「えーっとね、私吹奏楽部でトランペットやってるの。将来はプロのトランペット奏者になって、トランペットの教室を開きたいなぁ〜なんて思ってるの!好きな色はねぇ…、白かな!苗字に入ってるから!…ってゆーのは嘘だけど、なんか白が好きなんだぁ。あとねぇ…」
「ちょ、ちょっとストップ!」
一筋の光はとっくに消えていた。
勝手に自己紹介し始めるわ、早口だわ、なんなんだこの女。
「…私と友達になりたいとか言うんならお断りだ。友達なんて…」
「それってさぁ、強がってるだけじゃない?」
「……………はぁ?」
予想外にきっぱり言われて少々驚いたが、すぐにその女を睨みつけた。
でも、そんなのお構いなしに私に立ち向かうようにして言った。
「あなた、自分を作ってる気がするの。強く見せてるでしょ。喧嘩が強いのは本当かもしれないけど、もう少し人に甘えても良いんじゃない?」
私は目を見開いた。
…初めてだ。私にこんなにガツンと言ってきた人は。
他の奴らは皆私を恐れているから、こんなにガツンと言ってこない。
なんか、おもしれー奴だなと思った。
「…フッ。お前、なかなか良い度胸してんじゃん。気に入った。でも、友達なんてなる気はねえ。…お前に何がわかんだよ!!」
また、思わず怒鳴ってしまった。
それと同時に、ガヤガヤしていた廊下がシーン…と静まり返った。
さすがにその女も、少し縮こまっていた。
もうなんだか無性にイライラして、私は屋上に行こうとした。
…すると。
「…わかるわけないじゃない!何も話してくれないもの!あなたの心は私には読めない!だから教えてよ!…友達になって」
あの女が、いきなり叫んで私に言った。
私はさっきよりさらに目を見開いて驚いた。
少し経つと、また私に近づいて静かに言った。
「私、あなたの理解者第一号になりたいな」
また予想外の言葉が出てきて、その女の方を振り返らずにはいられなかった。
「…放課後、昇降口で待ちあわせね」
そう言うとニッコリして、その女は去って行った。
「…訳わかんねぇ」
私は頭をかき回しながらボソッと呟いた。
いつの間にか廊下にも騒がしさが戻っていて、他の奴らも普段通りの昼休みを過ごしていた。
違うのは…私だけだ…。
アイツが来てから、ろくな事がねぇな…。