可愛い弟の為に
それから4ヶ月が経った。
何とか病院の運営にも慣れてきて軌道に乗り始める。
病院への出勤は隣の保育園で園長をしている桃ちゃんと一緒。
桃ちゃんは飽きもせず、毎日僕と楽しそうに出勤をする。
それは僕にとっても楽しい事だ。
もう結婚して20年以上経つのにね。
毎日が楽しい。
今日はまた、暑い1日になりそうだな…。
蝉の鳴き声が異常に聞こえる。
朝、7時前には病院へ着き、桃ちゃんは保育園を開ける。
それを手伝って僕は8時前に病院を開ける。
お年寄りは開ける前から待っているので、この夏場は要注意だ。
受診する前から脱水になられては困る。
だから8時よりは早くに開けて入って待ってもらうようにする。
「そうですね、この時期は特にお気をつけください」
「まあ、ありがとうございます」
…ん?
聞いたことのある声。
…僕は今日は8時半に来いって言ったぞ?
「おはようございます」
何やら話をしていたお年寄りの隣から立ち上がったのは。
「おはよう。
透、早いなあ…」
透は微笑んで
「もう、慣れっこですので」
「あれ、よく似ているわ」
患者のお年寄りが僕達二人を見て、言う。
「僕の弟です。
今日からここの小児科医です」
「あれま〜、そうだったのね」
並んでいる患者がざわつく。
「高石 透です。
宜しくお願い致します」
透が頭を下げると
「いい声ねえ〜」
と、年配の奥様達が笑った。
何とか病院の運営にも慣れてきて軌道に乗り始める。
病院への出勤は隣の保育園で園長をしている桃ちゃんと一緒。
桃ちゃんは飽きもせず、毎日僕と楽しそうに出勤をする。
それは僕にとっても楽しい事だ。
もう結婚して20年以上経つのにね。
毎日が楽しい。
今日はまた、暑い1日になりそうだな…。
蝉の鳴き声が異常に聞こえる。
朝、7時前には病院へ着き、桃ちゃんは保育園を開ける。
それを手伝って僕は8時前に病院を開ける。
お年寄りは開ける前から待っているので、この夏場は要注意だ。
受診する前から脱水になられては困る。
だから8時よりは早くに開けて入って待ってもらうようにする。
「そうですね、この時期は特にお気をつけください」
「まあ、ありがとうございます」
…ん?
聞いたことのある声。
…僕は今日は8時半に来いって言ったぞ?
「おはようございます」
何やら話をしていたお年寄りの隣から立ち上がったのは。
「おはよう。
透、早いなあ…」
透は微笑んで
「もう、慣れっこですので」
「あれ、よく似ているわ」
患者のお年寄りが僕達二人を見て、言う。
「僕の弟です。
今日からここの小児科医です」
「あれま〜、そうだったのね」
並んでいる患者がざわつく。
「高石 透です。
宜しくお願い致します」
透が頭を下げると
「いい声ねえ〜」
と、年配の奥様達が笑った。