可愛い弟の為に
しばらくして僕の元に診察申込書が回ってきた。
丁寧な字で記入されていた。
『淡路ナツさん、一診へお入りください』
入ってきたのはグッタリした小さい女の子を抱えた、透と同じ高校の制服を着た女の子とこれまた制服姿の透。
…付き合っているのかなあ?なんて下世話な事を思った。
「友達?」
僕は椅子に座るように手振りすると透を見つめる。
「うん、高校の同級生。
妹がかなり高い熱を出したみたいだけど、近所の病院は閉まってるし、頼れるのは兄さんかなぁって…」
段々語尾のトーンが小さくなる。
透の申し訳なさそうな顔が気の毒に思えて
「頼って頂けて光栄です」
思わず少しだけ笑ってしまった。
親にはめちゃくちゃ攻撃的なのに。
こういうのを見ると本当にかわいい奴だなあ、なんて思ってしまう。
丁寧な字で記入されていた。
『淡路ナツさん、一診へお入りください』
入ってきたのはグッタリした小さい女の子を抱えた、透と同じ高校の制服を着た女の子とこれまた制服姿の透。
…付き合っているのかなあ?なんて下世話な事を思った。
「友達?」
僕は椅子に座るように手振りすると透を見つめる。
「うん、高校の同級生。
妹がかなり高い熱を出したみたいだけど、近所の病院は閉まってるし、頼れるのは兄さんかなぁって…」
段々語尾のトーンが小さくなる。
透の申し訳なさそうな顔が気の毒に思えて
「頼って頂けて光栄です」
思わず少しだけ笑ってしまった。
親にはめちゃくちゃ攻撃的なのに。
こういうのを見ると本当にかわいい奴だなあ、なんて思ってしまう。