可愛い弟の為に
「さっきはビックリしたよ。
透が叫ぶなんてまずあり得ないし…」
夜中2時、ようやく人が捌けた。
「まさか、ハルちゃんとは。…何かの巡り合わせかな」
透と奥の休憩室でコーヒーを飲む。
僕の心臓はバクバクしている。
凄い興奮。
なのに透は
「たまたまじゃない?」
なんて、冷静に言ってる。
「いやいや、僕は期待してるよ」
うん、きっと。
お前たちは…
「何を期待するんだよ?…とっくに終わった話だし」
透は真逆を向いた。
癇に障ったか。
「まあ、僕も協力出来る事があればする」
僕は立ち上がって、透の肩を叩く。
「ま、僕が担当するし安心して。
ちょっと診てくるよ」
僕は内科病棟に向かった。
もうインフルエンザは大丈夫かと思うけど、念のために個室へ入れた。
その方が、透も会いに行きやすい…だろう…か?
意地を張って行かないかもしれないけど。
そっとドアを開けて、僕は部屋に入った。
呼吸の音が明らかにおかしい。
よくここまで我慢していたもんだ。
あの空港での出来事以来、正確にはちょうど19年前の話だか。
約20年振りか。
長い年月が経ったものだ。
ライトで点滴を照らし、チェックする。
抗生剤、早く効いてくれたら良いなあ。
透が叫ぶなんてまずあり得ないし…」
夜中2時、ようやく人が捌けた。
「まさか、ハルちゃんとは。…何かの巡り合わせかな」
透と奥の休憩室でコーヒーを飲む。
僕の心臓はバクバクしている。
凄い興奮。
なのに透は
「たまたまじゃない?」
なんて、冷静に言ってる。
「いやいや、僕は期待してるよ」
うん、きっと。
お前たちは…
「何を期待するんだよ?…とっくに終わった話だし」
透は真逆を向いた。
癇に障ったか。
「まあ、僕も協力出来る事があればする」
僕は立ち上がって、透の肩を叩く。
「ま、僕が担当するし安心して。
ちょっと診てくるよ」
僕は内科病棟に向かった。
もうインフルエンザは大丈夫かと思うけど、念のために個室へ入れた。
その方が、透も会いに行きやすい…だろう…か?
意地を張って行かないかもしれないけど。
そっとドアを開けて、僕は部屋に入った。
呼吸の音が明らかにおかしい。
よくここまで我慢していたもんだ。
あの空港での出来事以来、正確にはちょうど19年前の話だか。
約20年振りか。
長い年月が経ったものだ。
ライトで点滴を照らし、チェックする。
抗生剤、早く効いてくれたら良いなあ。