可愛い弟の為に
疲れた。
全ての予定を終わらせたのは午後4時前。
僕はそのまま家に帰らず、これまたよく桃ちゃんが立ち寄る洋菓子店で小さな洋菓子ギフト…といってもそんなに食べられないはずだから、極々気持ち程度の物を可愛くラッピングしてもらった物を持って、病院に向かった。
向かう先は、産婦人科病棟。
「あれ?至先生?」
途中、偶然勤務終わりの河内さんに会った。
「お疲れ様です、河内さん」
「ありがとうございます。
…呼び出しですか?」
僕は首を横に振る。
「透の彼女のお見舞いです」
「あら、そうなんですね。
今日は奥様は?」
みんな、桃ちゃんが気になるのね。
「今日はツーリングに出掛けています」
「そうですか」
そんな会話をして僕は病室に向かった。
「失礼します」
父さんの意思で特別室に入れられているハルちゃん。
僕の姿を見て、目を丸くしていた。
「今日は…?」
白衣を着ていないから、驚いている。
「今日は休み。
ちょっと親戚に用事があってね。
そのついでに寄ってみた」
そう言って可愛いプチギフトを渡すと嬉しそうにお礼を述べていた。
「透は様子を見に来てる?」
「はい。今朝も来てくれました。
今日は救急外来に朝から入るって言ってました」
ああ、今日は小児科、輪番だな。
「お休みなのにわざわざ、ありがとうございます」
「いえいえ。
透の迂闊な行動が引き金だし、兄として多少の責任を感じています」
「いやいや、それは私にも責任が…。
本当にご迷惑をお掛けして申し訳ございません」
そう言って頭を下げた。
すぐに顔を上げると僕を見て、微笑むハルちゃん。
透が惚れるのも何となくわかるよ。
癒しの力があるね、彼女は。
「入院中は無理する事はまずないとは思うけど、何かあればいつでも言って。
助けられる事は助けるからね」
その言葉にハルちゃんは嬉しそうに頷いてくれた。
全ての予定を終わらせたのは午後4時前。
僕はそのまま家に帰らず、これまたよく桃ちゃんが立ち寄る洋菓子店で小さな洋菓子ギフト…といってもそんなに食べられないはずだから、極々気持ち程度の物を可愛くラッピングしてもらった物を持って、病院に向かった。
向かう先は、産婦人科病棟。
「あれ?至先生?」
途中、偶然勤務終わりの河内さんに会った。
「お疲れ様です、河内さん」
「ありがとうございます。
…呼び出しですか?」
僕は首を横に振る。
「透の彼女のお見舞いです」
「あら、そうなんですね。
今日は奥様は?」
みんな、桃ちゃんが気になるのね。
「今日はツーリングに出掛けています」
「そうですか」
そんな会話をして僕は病室に向かった。
「失礼します」
父さんの意思で特別室に入れられているハルちゃん。
僕の姿を見て、目を丸くしていた。
「今日は…?」
白衣を着ていないから、驚いている。
「今日は休み。
ちょっと親戚に用事があってね。
そのついでに寄ってみた」
そう言って可愛いプチギフトを渡すと嬉しそうにお礼を述べていた。
「透は様子を見に来てる?」
「はい。今朝も来てくれました。
今日は救急外来に朝から入るって言ってました」
ああ、今日は小児科、輪番だな。
「お休みなのにわざわざ、ありがとうございます」
「いえいえ。
透の迂闊な行動が引き金だし、兄として多少の責任を感じています」
「いやいや、それは私にも責任が…。
本当にご迷惑をお掛けして申し訳ございません」
そう言って頭を下げた。
すぐに顔を上げると僕を見て、微笑むハルちゃん。
透が惚れるのも何となくわかるよ。
癒しの力があるね、彼女は。
「入院中は無理する事はまずないとは思うけど、何かあればいつでも言って。
助けられる事は助けるからね」
その言葉にハルちゃんは嬉しそうに頷いてくれた。