わたしの恋
「桃花ちゃんたちは、次の時間あるの?」
平沢先輩が聞いてきて、紗奈が答える。
「いえ!あとは4限だけなんです~」
「それは残念。もっとゆっくり話したかったけど、俺たちは3限があるんだ」
そう言って先輩達は立ち上がった。
「そうなんですか~、残念・・・」
「また今度、ゆっくり話そうよ。またね」
先輩達は立ち上がり、講義室の方へ歩いていってしまった。
「・・・わかる?桃花」
「へ?」
紗奈が、2人の後姿をまぶしげに見つめながら、言う。
「あれが、かっこいい、っていうのよ」
「は、はぁ・・・・・・」
「桃花はどっちがタイプ!?」
「えぇ・・・。いやぁ、どっちも、うーん・・・」
紗奈はやたらとウキウキしている。
「私ね、町田先輩のこと、狙ってるんだ!」
「ふぇ!?」