わたしの恋


「桃花ちゃんたちは、次の時間あるの?」


平沢先輩が聞いてきて、紗奈が答える。


「いえ!あとは4限だけなんです~」


「それは残念。もっとゆっくり話したかったけど、俺たちは3限があるんだ」


そう言って先輩達は立ち上がった。


「そうなんですか~、残念・・・」

「また今度、ゆっくり話そうよ。またね」


先輩達は立ち上がり、講義室の方へ歩いていってしまった。


「・・・わかる?桃花」

「へ?」


紗奈が、2人の後姿をまぶしげに見つめながら、言う。


「あれが、かっこいい、っていうのよ」

「は、はぁ・・・・・・」

「桃花はどっちがタイプ!?」

「えぇ・・・。いやぁ、どっちも、うーん・・・」


紗奈はやたらとウキウキしている。


「私ね、町田先輩のこと、狙ってるんだ!」

「ふぇ!?」


< 10 / 19 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop