わたしの恋


いかにもサラサラそうな短髪の黒髪。

明らかに他の人とは違う爽やかな笑顔。


「そうかなぁ」

「えぇっ!?」


紗奈の興味なさそうな声を聞いて思わず驚いてしまう。


「あんな感じの人、大学の中にいっぱいいない?」


そう、ロングヘアの茶髪を揺らしながら紗奈は言う。


「それより早くお昼買って戻ろうよ。カフェテリア、席埋まっちゃうよ?」

「う、うん」


紗奈は、入学式に声をかけてくれた女の子。

白くて透き通った肌にピンクのチークが可愛くて、まつげも長くてクルクルで、こういう子のことをモテ女っていうんだろうなぁってくらい美人。

おまけに気が利くし、しっかり者。

どうして私みたいな、それこそどこにでもいそうな女に声をかけてくれたのか不思議で仕方ないくらい。


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