わたしの恋
「そんな、お世辞うまいんだから、紗奈は~」
私が笑うが、紗奈は至ってマジメですといった顔をしている。
「桃花は、可愛いよ?私が初めに声かけたんだもん。まぁ、男の趣味は、どうかわからないけどね?」
紗奈はニヤリと笑った。
「ちょ、それどういうことよ~!」
紗奈は、優しい。こんな私にそんな言葉かけてくれるなんて。
可愛い紗奈にそんなこと言われたら、誰だって嬉しくなる。
「あれ~?紗奈ちゃんだ」
そのとき、男の人の声がした。
「あれ、さっきの子もいる」
茶髪のツンツンと、黒髪。
あれ?茶髪のツンツン?