foreverlove ~君がくれた恋~

「うん！どーしたの？」

「わたしの両親…。というか、わたしは愛人の子供なんです。」

「愛人…？」

「はい。父には家庭があり、それを知っていた母もまた家庭がありました。お互い家庭があるのに好きになってしまったんです。」

「そん…な。」

「そこに生まれたのがわたしでした。誰からも認められず、母はわたしが小さい時に死にました。それから、本当の父親の家庭にわたしは連れていかれました。でも、愛人の子だから…とうぜん受け入れてなんてくれなかった。わたしには友達もいませんでした。でも、わたしには姉がいたんです。父とその奥さんの。そんな姉はわたしの事をかばって事故にあいました。それで、わたしがずっと好きだった人も
姉のほうに…。そんなわたしを助けてくれたのが歩だったんです。」

「そんなことがあったんだ…。」

「はい、ごめんなさい。こんな話して。」

「いいの！辛かったわね。」

「わたしだけが辛いんじゃないので。
わたしのお姉ちゃんやおばさんのほうがよほど苦しかったと思います。自分の父親の愛人の子供と生活するなんて…。」

「そんな…ことないわよ。」

「だからわたしは決めてたんです。わたしがどんなに好きになった人でも、その人の事を好きな人や、その人の好きな人がいるのなら
応援しようと。母のように自分の気持ちを押し通してまで得る幸せなんてほんとの幸せじゃないから…。」

「姫乃ちゃん。あなたのお母さんは凄い人よ。たとえ、自分のことを犠牲にしても、ほんとうに好きな人の所に行ってるんだもの。」

そんなこと…ない。

「姫乃ちゃん。聞いて。あなたの考え方は間違ってる。姫乃ちゃんのお母さんのように
真っ直ぐに人を愛し、全力でぶつかっていくのよ。他人のことなんて気にしちゃだめ。
だって、みんなそうじゃない？
自分が幸せになりたい。って人の塊だもの。
だから、姫乃ちゃんも真っ直ぐに歩を愛していいんだよ。」

「でも、それじゃ楓さんはどうなるんですか！」

「わたしはわたしで歩を愛していくつもり。」

「でも…。」

「だって、選ぶのは歩よ？それを決めるのはわたしでも、姫乃ちゃんでもないの。そうでしょ？」

「は…い。」

「だから、正々堂々としてて。わたしもそれなりにいくつもりだから。」

楓さんはニコッと笑った。

わたしが人を愛しちゃいけない。

そんなわたしの考えを否定してくれた。

わたしをちゃんと受け入れくれて

向き合ってくれた。

余計にわたしの気持ちはかたまったよ。

わたしはなにがあっても





































楓さんと歩のが幸せになれるように

しなきゃいけないんだ。