foreverlove ~君がくれた恋~
あれからは何も変わらない。
お母さんともお姉ちゃんとも話してない。
私の忘れかけている記憶も
今は椎名の歌で頭がいっぱい。
悔しいくらいにはまってるんだ。
あれからも2度目のライブ。
「2000円になります。」
「はい。」
まだ2回目だけどかなりなれた雰囲気。
もう、戸惑いはない。
「おっと。」
誰かとぶつかってしまったのだろうか。
「あ、すみません。」
「お、橘じゃん。」
「あ…。椎名。」
「なに?ハマったの?笑」
なんて笑いながら聞いてくる。
「別にそんなんじゃないから。」
「「あー、いたいた。探したのに。歩。」」
ギターとベースの人…だろうか。
「おー、ごめんごめん。」
「なに?歩の友達?」
「うん。彼女。」
そえ答える椎名に戸惑う。
「ちょ!椎名!何言ってんの!」
「はは笑 いいじゃん。冗談。」
「もう。なによ。」
1人で焦ってバカみたいじゃん。
「こいつ凛々花の妹。」
凛々花。ここでもその名前を聞くわたし。
「え?!凛々花さんの?まじかぁ、似てないんだね。」
「はは、よく言われます。」
作り笑顔満載なんだろうか。
そんな事よりどうして、この人たちは
お姉ちゃんを知っているのだろうか。
だいたい、椎名とお姉ちゃんはいったい…。
そんなことを考えていたからだろうか。
もう、ライブが始まろうとしていた。
とっくに椎名はどっかに行ってて。
今日は椎名から凛々花という名前がここでも
出たことが気になって集中できなかった。