foreverlove ~君がくれた恋~
「ねぇ、橘さん。」
女の子に話しかけられるのは久しぶりだ。
「あ、なに。」
「最近は椎名くんとイチャイチャしてるじゃない?」
そんなわけのわからないこと言う女子。
「だから?別に隣なだけ。」
言い方にムカついたか
「あんたは本当男好きよね。母親に似たの?」
笑いながら言うその女。
「は?」
「私知ってるんだから。あんたの母親、家庭のある男性の愛人。あんたは愛人の子供。」
わたしは黙ってしまう。これだけはふれてほしくない。
「ふ、凛々花さんも迷惑よね。愛人の子供と一緒なんて。顔も見るのも嫌でしょ。」
そんなこと知ってる。
何万回と言われてきた。
今更どうこうできるわけでもない。
傷ついたりもしない。
お母さんがイケナイのもわかる。
でも、愛したのはお父さんもじゃない。
全部お母さんのせいにして。
身勝手なのはお父さんなのに。
どうして皆お母さんだけを攻めるの?
「あんたのその目の色。母親譲り?
凛々花さん言ってたらしいよ。あの目を見ると苦しくなるって。」
苦しくなる。
苦しめてるのはどっちよ。
お姉ちゃんじゃないの。
お姉ちゃんだけが苦しいんじゃない。
1人だけ被害者ずらしないでよ。