foreverlove ~君がくれた恋~
わたしはここにいるのが辛くなり

そっと教室を出た。

あいにくまだ先生はきてない。

「はぁ。」

ため息しかでない。

「橘。」

後ろから聞こえるわたしの好きな声。

振り返りたいけど、今振り返ったら泣きそう。

「おい、呼んでるだろ。」

腕を引っ張られ、勢いよく後ろを向かされた。

「椎名…。何お前泣いてんの?」

「あ、いや、違うの…。」

「俺は女の涙は嫌い。泣かれるとめんどくさい。そうやって否定するのも。」

冷たい目をしてこっちを見る。

そりゃそうだよね。

めんどくさいよね。

ごめん。椎名。

「ごめん。」

「でも一つだけ。俺はお前のその目の色。好きだよ。だから泣くな。」

そう笑って手を振りながらどこかに行った椎名。
















この時からからかな。















椎名を少しだけ好きだと思ったのは。

椎名のあの言葉で私がどれだけ救われたか。
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