foreverlove ~君がくれた恋~
あれからおばさんは
ニコニコしていた。
機嫌がいいのだろう。
お姉ちゃんはいつ退院だ。とか
そわそわしている。
お父さんはそれを見かねてまた仕事。
でも、単身赴任はやめていた。
毎回帰ってきていたようだ。
「いってきます。」
それからわたしは家を出て学校。
そういえば…。
歩は音楽を辞めていた。
お姉ちゃんの事もあってだろうか。
もう、曲を聴けないのは残念だ。
「あーあ。」
すごい。今日の上履きは画鋲が刺さって
"汚い子供" "死ね"
そう書かれていた。いつものことなのに
胸が痛い。だめだ。わたしは泣いちゃいけないんだ。
「あ…。」
いつも歩はタイミングが悪い。
「おはよ…。」
「おはよう。」
あの事があって気まずいんだろう。
「今日も酷いな。」
「そう?でも、仕方ないよ。全部本当の事だもん。笑 わたしは汚い子供だよ。」
そう笑って見せたい。けど、
わたしは笑い方を忘れてしまったのかも。
「そんなことないよ。」
「歩は先に行きなよ。わたしと話してると歩まで軽蔑されちゃうよ。」
歩は頷きそっとわたしの前を歩いて
教室に行った。
わたしもその後をおい、入るが…
今日は机があった。
でも…
なんだろ。机にたくさんの文字。
汚い、死ね、愛人の子供、お前が死ね
最低、などたくさん。
でも、これはお姉ちゃんを思ってる人が書いたこと。
お姉ちゃんはこれだけ愛されてる。
お姉ちゃんは"愛"を沢山もらってるんだ。
「これ、消えるかな…。」
雑巾を濡らし、擦ってみる。
だんだん目も机も滲みだした。
泣いちゃいけない…。
「あーあ、泣いてる。笑」
それ見て笑うクラスの人。
歩はこっちを見てるだけ。周りと変わらない。
もう、帰ろう。
いるだけ無駄なのかもしれない。
どうせ、もうすぐ卒業だ。
もういいや。