foreverlove ~君がくれた恋~
「ん…。歩。おはよ。」
目が覚めた時はちょうどお昼前。
「あぁ。姫乃おはよ。」
歩はいつから起きてたのか…。
今日は何するのか。
楓さんとはいったいどんな関係なのか。
聞きたいことは山ほどある。
でも、聞けないことだらけだ。
「あ!姫乃。今日は楓が帰ってきたから皆でパーティーを開くってさ。」
どことなく嬉しそう…。
複雑な気持ちだけど…。それでも幸せになってほしいから。
「そ…そうなんだっ!私も参加できるの?」
「当たり前だろ。婚約者なんだし…さ。」
苦笑いの歩。
婚約者か…。私はもう、婚約者にはなれない。
楓さんにこの"婚約者"ってのを譲ろうと思ってる。
それで片付けよう。何もかも終わりにしよう。
私はだいたい恋愛なんてしちゃいけない
人間なのに。図々しいにも程があるよね。
「楓さんは?まだ来ないの?」
「楓は忙しいから…。てか、お前も準備しろよ。お昼からだぞ。」
「はぁーい。」
ここに来るのも、ここにいれるのも
あと何回なのだろう。
両手で数えれるだけあるのだろうか。
それとも、もう帰ってくることはないかもしれない。
「ねぇ、歩ー?」
「なに。」
「歩は……
楓さんが好き?」