ルームシェア


欠伸をしながらベッドから起き上がり、そのまんまリビングに向かう。一連の流れはいつも通り。だだ、ちょっとだけ目覚めた時に違和感を感じたが、これだってしばらくすればなれてしまう事だろう。


そんな事を考えながらリビングのドアを開ける。誰かがもう起きているのかキッチンから微かな物音がした。


「おはようごさいます」


とりあえず、キッチンに向かい挨拶をする。キッチンから物音がするが、ここからでは誰が居るのかまでは分からない。


誰だろ?


「おはよう、棗ちゃん」


キッチンから声が聞こえたと思えば、その人はワイシャツにネクタイ姿。私の前に現われたのは宝生さんだった。


「なんかかわいいパジャマだね。うん、それ似合ってる」


くすりと笑いながら、耳元で囁く宝生さんは、朝からとっても妖艶で、その姿を見て不覚にも頬を赤く染めてしまった。




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