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仕事を終え部屋に帰ると必ずと言っていい程、凌介さんが家に居た。
今日も「ただいま」とがらんとした部屋に声を掛けると「おかえり」とリビングから声が返ってきた。
「今日も、早いんですね」
「うん、たまにはね」なんて言いながらもいつも私より帰宅が早い。どんな職業なのかなんてたずねた事ないけど、でも多分普通のサラリーマンではなさそうだ。
だって普通のサラリーマンなら残業もあるだろうし、社内の付き合いだってあると思うし。
でも彼は多分一切そんなのはなさそうだ。うん、何となくだけど。
「今日ご飯どうしますか?」
「んー、予定は?」
冷蔵庫の中身を確認し、何が出来るか考える。夕食もやっぱり早く帰って来た人が作る。
と言っても大概作るのは私か宝生さんで、凌介さんは早く帰って来たにしても、今日みたくソファーでくつろいでたり。どうやら凌介さんは料理が出来ないらしい。
今日は私の方が宝生さんより帰宅が早かったから、今日は私が料理を作る番らしい。