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「もしかして、……聴いちゃった?」


「え、っと……」


なんて答えればいいんだろ?そんな私は曖昧にしか返事を返せない。なのにそこから何かを汲み取った結は「そっか」とあっさりそう言って画面から目を逸らし頬杖着いて私を見つめた。


「で、遅くまで何してたの?」


「…ファミレスでご飯食べてた」


「誰と?もしかして、尚ちゃんと??」


コクンと頷くと、それ以上結も追求せずまた画面に目を戻した。私も落ちたコーヒーを結に淹れる為キッチンへ向かった。


マグカップを持ってテーブルに戻り、結にコーヒーを渡す。すぐさま一口啜ると、またすぐさま目線は画面に向かう。



私はぼんやりと結の手元を見ながら、コーヒーを口に含む。
カチャカチャとキーボードを打つ音だけが部屋中をせしめた。

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