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ドアを開けた開ける音と共に、聞き慣れない男の人の声。その声が背後から聞こえた。
パッと声のした方を振り返えり、きっと睨み付けるときっちりとスーツを来た男の人がその場に立ち竦んでた。
なんとも言えない神妙な空気。それをこの人は一瞬にして変えてしまった。
「あのさ、ビール買って来たんだけどどうする?飯まだなら冷蔵庫に入れとくけど」
「あーあ、そうして、まだご飯の支度してないから」
結がパタパタと動きだし、凌介さんはどっさりとソファーに座り込み、私は本当にどうしていいのか分からなくてとりあえずその場に立ち尽くした。
このまんまでいい訳じゃあないけど、だからってどうしていいかも分からない。それよりも、色々と頭の中が混乱していて、上手く物事が考えられない。
「えーと、座ったら?棗ちゃんだっけ?」