君が好きになるまで、好きでいていいですか?

「あのねぇ、そんなに出ないで無視するんだったらいっそ、着信拒否にすればいいでしょ。
それができないのは、掛かって来ることに安心してるからなんだろうけど、掛かって来なくなる前に早く出なさい。」


「…………そんな事、歩美さんに関係ない」

ムッとしながら大人気なくそう言って、拡げたお弁当を半分食べ終えた時点でさっさと片付けだした

「万由………」

B定食を食べながら、万由の最近の行動に呆れた顔をする

慧斗から掛かってくる携帯の事もそうだが、後藤に対しても、朝屋上に行かないのは勿論、あらかさまな無視の仕方に見てる歩美も後藤に同情してしまう

何も解決出来ない…………

だんだん、仕事のミスもする事もあったりして、見るに絶えない


「あっ、木原さんいたいたぁ。」

経理課の野崎さんに呼び止められて、話は遮られた

「この前言ってた合コンなんたけど、やっぱり人数足りなくて、参加してくれない?」

「え…………ああ、それ私もパス」


「えっ今日なのに、他誰かいないなぁ……」

食堂をキョロキョロと見渡す野崎さん



「私が行ってもいい?」


いきなり右手を顔まで上げて野崎さんにそう言いだした

「え…………沢村さんって彼氏持ちじゃなかった?」

「彼氏持ちじゃダメなんですか?」

「いやいや、全然。たぶん彼女持ちの人だっていると思う。楽しく飲もうって感じだし…………うん、沢村さんだったら大歓迎」

野崎さんがニコニコと、じゃあ今日の7時からと話始める


「ちょっ、万由?!あんた………」


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