君が好きになるまで、好きでいていいですか?



「さすがに休みなしで続くと怪人だって倒れるかもなぁ」



「……………」


「……………なんであんたが当たり前にここ座ってるの………?」

ピクピクと眉を引きつかせ歩美が目の前に座る男を睨みつける


「え? だって相席御願いされたからさ」

オフィス街のランチ時は、どこも満席で相席を言われるのは当たり前
会社近くの人気のお店は場所取りのため早めに並んで席を確保したのに

外から歩美達を見つけたその男は、まるで待ち合わせでもしていたかのように入ってきて、万由と一緒に座る歩美の隣におさまっていた。

「だったら案内される相席の場所に座ればいいじゃないっ?!」

「…………」


珍しく動揺したその様子の歩美に、万由はポカンと眺める

「少ない昼の時間は有効に使わないとな」

「なっ、じゃないわよ………」


「………………知らなかったぁ。高石さんと歩美さんって仲良かったんですね」

「そう見える?」

「良くないっ」


……………仲いいじゃん


聞けば同期入社らしい。

そうか、歩美さんも営業部のヘルプに入った事あるって言ってたっけ………

その時課長が好きだったのかな
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