君が好きになるまで、好きでいていいですか?
「万由、今回はあなたも参加だからね」
「…………何?」
「合コンだよ。聞いてなかった? 沢村さん」
へ……………?
オムライスを食べている間に、いつの間にか進んでいた企画部と営業部との合コン計画
どうしてそんな話になった?
「歩美さん……私、合コンなんか………」
「合コンじゃない。飲み会でしょ。企画部と営業部の交友会っ! 聞いてなかったの?本当に最近すぐ自分の中に入り込むんだから………」
あんなに話し込んでいた二人は、すでに食べ終わっていたみたいで、アイスコーヒーを啜っていた
焦って残ったオムライスを掻き込む万由
「沢村さんってどうしたの?そんなキャラだったっけ?」
ううっ…………
「気にしないで、失恋してからたまに心どっか飛んでっちゃってるだけだから」
「……………っ!」
グッと掻き入れたオムライスを詰まらせそうになった
「へぇ………じゃあ沢村さん今フリーなんだぁ」
「……………」
正面で手が止まったままの万由を見る高石に、コーヒーを啜りながら目を細める歩美