君が好きになるまで、好きでいていいですか?


後藤の返答に、わざと残念そうな口調をする高石

「企画部女子の子たちなんですけど、営業部の若い奴等ばっかりじゃもの足りないだろうと思うんですよねぇ……」

企画部の女子は社員も事務の子も年齢層が高い。半分は既婚者で独身女子でも30代の割合が少し多い


「え………企画女子?」

気持ち食い付きぎみな後藤に高石が勿体ぶりながら話す


「珍しいでしょ、企画部と営業部の合同飲み会。最近ちょっとお互い無理な要求の出し合いでギクシャクしてるから、と思って話持ち上げたんですけど………」

「合同…………飲み会?」


「向こうの木原、俺と同期入社なんでこの前お昼にランチしながらそんな話に」

会議室で遅れている企画部の打ち合わせ相手を待ちながら、
さっきまで適当に足らおうとしていた話に気持ち食いつていた


「…………あそこに、木原さんもいたのか?」


「ええ、沢村さんと3人で………って言っても偶然相席になっただけですけどね」

「その飲み会に、沢村さんもくるのか……?」



思わず聞いた後藤の言葉と表情に、高石が目を細める


「もちろん、沢村さんは営業部でも人気高いですからね。際立って美人でもないんですけど、なんか可愛いんですよね彼女って仕事の手際の良さから絶対いいお嫁さんって感じじゃないですか?
最近フリーになったって話ですし…………」


「…………っ」

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