君が好きになるまで、好きでいていいですか?

「え"っ!! いやいや違うから琉成くんっ」


あれ? いや、ちょっと待て………

「あわわっ………そうだぁ!じゃない人で?!」

あんまり焦って立ち上がる万由の隣で浅野が肩を揺らして笑っている


「かわいい子ね。由哉君の彼女じゃないの?」

もう、ただ首を振るしかできない

「ははっ……残念ながらこの子に手を出すと俺殺されるから………さっき偶然会った会社の子だよ」


「?」

目を丸くする万由に女性がニッコリと笑顔を見せる

「元奥さんの新見環(にいみたまき)だよ、万由ちゃん」

「万由ちゃん?」

元奥さんって………ハッキリいうなぁ


「あっ、主任にはお世話になってます。企画部事務の沢村万由です」

立ち上がっているそのまま、深々とお辞儀をした


「万由ちゃん、彼氏との待ち合わせはいいの?」


「は? あ、いや待ち合わせって言うか、今は彼氏いないんです。別れちゃって」


「へっ?別れちゃったの?! ずっと片想いだったっていう彼氏と?!」

ははっ、せっかく気分転換に来たのになんか思い出しちゃうよぉ





「パパぁ、アイス食べたいぃぃ……」
< 131 / 333 >

この作品をシェア

pagetop