君が好きになるまで、好きでいていいですか?

「……………ら……らめだ、吐く……」


「えっ!!」

口を押さえた後藤か踞っているその状態に、咄嗟に手のひらを出す

「万由ちゃん、そんなとこに吐かせてどうするの? トイレに運ぶから………」

そう言って浅野が幹事の高石を呼んだ



「万由ちゃんも付いて来てっ」

「えっ、でも男子トイレ………」


完全に飲み過ぎでダウンした後藤を高石が抱え、万由を連れて浅野もトイレに駆け込んだ



「大体、なんで飲み比べなんてやり出したんですか…………?」

浅野に呆れながら後藤の背中を擦る


「う"ぇっ………」


「大丈夫ですか?後藤課長も………課長?」


散々吐ききった後藤はそのままトイレを抱えて眠り込んでしまった

なんでこんなになるまで…………



「仕方無い、連れて帰るか」

浅野が酔っ払ってダウンした後藤を連れ出して、宴会も終盤だが、終わる前に帰ることにした

心なしかそう言った浅野が楽しそうに見える


「だから、なんで私まで………」

「黙って帰らないと、他の連中が騒ぎ出すから、それに高石は幹事だし僕一人じゃ後藤担ぐのに精一杯だろ」

そう言って荷物を持って先にタクシーを呼んで置いてと言われた

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