君が好きになるまで、好きでいていいですか?

「ついていけませんよ、本当バカですか?
貴方は………」


「ははっ……実力以外でのしあがって、何が楽しく仕事が出来る?大丈夫、俺は俺なりにちゃんと会社を立てていくから」


どこから出てくるんだ? その自信は……



結局、7年も付き合った彼女を寝取られたのに、この人を見か切る事は出来なかった


新見環だって、そこまでしてくれる浅野由哉に惹かれてない訳ない

そのまま夫婦でいれば本物になったかもしれなかったのに………



…………あれから何年たったんだ?

先輩、まだ一花の事諦めてなかったんだなぁ

彼女を許すほどの想いがあるとは、思わなかった


それなのに俺は、そんな先輩が沢村万由の近くにいる事が心配でならなかったのだ




先輩が一花と付き合い出したと聞いて、
ある意味ホッとしている自分に、複雑な気分だった



「…………俺って、ちいせぇなぁ」


                ***
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