君が好きになるまで、好きでいていいですか?
君は本当に変わったの?
『万由、どこ?』
15分たった後、慧斗から着いたと電話がかかった
「………タクシー乗り場のとこ」
自分の居所を教えると、すぐに見覚えのある車が見えた
「久しぶりだね。」
「…………うん」
久しぶりって、本当はそんなに経ってない
実際は別れてからまだ3ヶ月くらいだ
車に乗り込んですぐに走り出した
「……………」
何となく気不味くて、口を閉ざして車窓の外を眺めた
「……………元気だった?」
ふぃに話し掛けられてピクリッと肩を上げ、俯いたまま一瞬だけ視線を運転席に向けた
「うん…………」
なんだろう、この緊張感
思うように言葉がでない
そんな万由の様子に、慧斗が溜め息をついた
「万由、振られたのは俺の方なんじゃなかったっけ?」
「えっ?」
静かに隣からそう言われ、思わず顔を上げた
「ま、確かに嫌われる様な事したんだから仕方無いけどなぁ…………」
「……………っ」
暗い夜道での運転の中、慧ちゃんの表情は街灯や店の電飾が反射していてよく分からない
暫くして、赤信号で車が停車した時こちらに顔を向けた慧斗