君が好きになるまで、好きでいていいですか?
私にはどうしても他人事で、妊娠した時の嬉しさや不安は想像しても分からない
産んでいい状況が、あるかないかでも違うし、実際はその人のこの先の人生に関わってくる事で安易に答えがでる訳じゃない
もちろん和音さんが言った事は気になるし
「慧ちゃん、和音さんの好きな人が出来たって………嘘だよね」
「…………」
「だって、私にはそんな事ひとことも言ってなかったもん和音さん」
私には慧ちゃんの子供だと言っているような気がした
「たぶんな……」
ちゃんと身に覚えがあるんだ………
「じゃあなんで付き合ってる人の子供なのに、別れるの?」
今、考え込んでいる慧ちゃんも理解出来ないけど、それが彼女の別れた理由なのか、私に言い放ったこと………
「自分は必要ない人間だから子供も要らない子だって、そう言ってた………」
それを言うと、また慧斗が頭を抱えて溜め息をついた