君が好きになるまで、好きでいていいですか?


歩美と高石を残してトイレに立った万由

鏡で顔を見れば、ほんのり赤みがかった頬


「もう、すぐに顔にでるんたから………」


まだ酎ハイをやっと2杯目を飲みだしたところだというのに



「あれ、沢村さん?」

トイレから出たとこで、声をかけられて振り向くと、見たことのある二人の男性


営業部の北川さんと橋本さんだ
いつも高石さんと一緒の同僚で、確かさっき何人かで飲みにきてると言ってたっけ

「こんばんわ」

簡単に挨拶をした


「企画部の飲み会?」


「いえ、木原歩美さんと個人的に……
あ、今席に高石さんがいますよ」


「高石さん、そっちに行ってたんだぁ
どおりでいない訳だ」


捜してたのかなぁ?


「……………あれ?今日の課長の約束って沢村さんとじゃないんだ」


首を傾げながらそう言う橋本さん


「えっ?」


「おい、橋本っ余計な事だろそんなこと……」

小声で北川が橋本を小突く


「約束って?」


言った事が気になって聞き返した


バツが悪そうに、顔を見合わす二人

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