君が好きになるまで、好きでいていいですか?

こっちって…………あの営業部軍団と?

この北川君と同じく、いかにも年下ばかりの集団かぁ

高石が先輩だもんなぁ………全部対象外だ


「ごめんなさい。もう帰るから、遠慮するわ」


そう言って丁重に断る


どうせ、明日からは万由のノロケ話をされるだけだし、私だってこうしてはいられない

「残念ですねぇ、いろいろ得意先との合コンの話を回したかったのに」


「んっ?」

得意先との合コン…………?

みるからにカフェでノートパソコンを叩いているのが似合う草食系男子の北川君が、ニヤリと顔を上げた

「実は結構摂待の時に頼まれるんですよね『合コンをセッティングしてくれ』って。でも、営業女子たちは社内恋愛してる奴が多くて集まらないんですよ、女の子」


「……………」


「木原さんくらいの人がいいと思ったんですけど…………」


それってば、どんな?


「得意先って?たとえば………?」


「そうですねぇ、○○工務店や、△△商社とか、摂待先なんで大体30歳過ぎの面々ですがね」


なに、そのドストライクなセッティング




「北川君、夜はながいわ。詳しく教えて」




                  ***
< 294 / 333 >

この作品をシェア

pagetop