君が好きになるまで、好きでいていいですか?

和音の様子や、赤ちゃんの名前とか、暫く話しをして電話を切った

10分くらい話しをしていた万由が、後藤を捜す


「……………なにやってるの?」

シャワーの音がしたバスルームに行ってみると、服は脱がずにジーパンをスネまであげてスポンジを持つ後藤


「何って、風呂掃除だけど」


「なんで今?」

シャワーで洗剤を流し、洗い終わったバスルームから出てきた後藤

「今日、泊まっていくだろ? 一緒に風呂に入ろうと思って」

ポンッと頭を小突きながら万由の隣を通り、リビングに戻る


「ええっ?!入らないよぉっ一緒になんて!」

後藤の背中を追って万由もリビングに戻る


パソコンの前で、後ろを振り返って万由を見下ろす

「浮気したら、仲直りするために風呂入る約束だろ?」


そんな約束してないし、浮気してないし

「入らないっ」


「入るよっ」

ムゥッと頬を膨らませる万由にそっぽを向ける後藤



「なんで電話しただけで浮気になるの?!
だったら手を握ってた佳君は何?」

声を張り上げて後藤を睨みつける


「…………手って?」


万由の言った事に眉をひそめる


後藤の目の前にズイッと携帯の写メを見せる


「あ…………これ……」

後藤が頬を引きつかせる


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