君が好きになるまで、好きでいていいですか?

どうゆう事だ?
この前、屋上で悩んでいたのは、こうゆう事だからなのか?

別れたって事か? いくらなんでも早すぎるだろ。

でも、たまに会社で見かける彼女はそんな感じはしなかったが…………


とりあえず手に取った弁当と、ビールを買ってそのコンビニエンスを後にした。

駅に向かう途中、あの一本だけ咲いていた桜の前を通ると、前にさっきの男が出てきた会社が目についた

電気もついてない。

早くに仕事が終わり、女と飯でも食いに行って、コンビニ寄って明日のパンを買って部屋に直行か………?


疑問に眉を歪めながら駅に向かった


「っ!!!」


「あっ………後藤課長?」



「さっ……沢村さん、どうしてこんなところに?」

今さっき、沢村さんの彼氏の浮気現場に遭遇して、その沢村さんがここにいるって事は、鉢合わせの可能性が…………


「…………ええ、ちょっと」


彼女が俺に相談する訳ないか…………
でも、もし待ち合わせしていたならあの男が浮気なんて、していないだろう。
こうゆう鉢合わせは思わぬ時に起こるもんだ


「彼氏に会いにきたの?俺、さっき見たよ。」


「えっ?!」

彼女が反応した。やっぱりアポなしで会いに来たんだ。

「あ、会社の方でですか?」

仕事を理由にしたのか?

「会社? この前の桜を見た前で、バタバタと大きな筒みたいな物持ってスーツでタクシーに乗って行ったのを見たよ。
あれ、たぶん君の彼氏だったけど………待ち合わせ?」

適当な事を言ってみた


「いえ、あの…………一人でした?」

明らかに何かを疑っているのか、恐る恐るといった感じで訊いてきた

「いや、男二人だったけど………」

大体分かった、彼女が何を疑っているのか、だからそう言うと、

ふっと彼女の顔が緩んだ


「タクシーでかぁ、じゃあ本当に忙しいんだ。ここのところずっとメールも余りくれなかったし…………」

呟くようにそう言う彼女に目を細める


へぇ…………

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