虹と日だまり

幼い恋

ハルくんがうちの近所に引っ越してきたのは、わたしがまだ小学2年生のときだった。

もともと近所に同じ年の友達がいなかった
わたしは、すぐにハルくんと仲良くなった。

ハルくんが引っ越して来た日は梅雨真っ只中で、朝から雨が降っていた。
引っ越しの挨拶に来たハルくんが、なぜかわたしに赤い無地の折り畳み傘をくれたのを覚えている。

ハルくんはいつも優しくて、他の男の子みたいにいじわるしないから、一緒にいて楽しかった。

それに、勉強もできて、運動もできるハルくんは、何か特別に思えた。
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