【完】ふたご姉妹×ふたごのイケメン兄弟のめちゃ甘♡溺愛関係!
カバンから教科書を出してしまうと、文庫本を広げる。
これがいつものスタイル。
休み時間は自分の席で読書、というのが中学の時からの定番だった。
昔からそう。
自分から話しかけに行くのが苦手で。
みんなでワイワイ話している場に入っていくことができない。
だから今でもクラスに知り合いこそたくさんできたものの、特定の友達がまだいないので、
花鈴が来てくれるとき以外は読書していることが多いのだった。
本を読みながらクラスを観察する。
みんな少しずつグループができはじめてる。
中でも花鈴はいつも賑やかな場所にいて、男女関係なくみんなに囲まれて楽しそうだ。
同じ環境で育ってどうしてこうも違うんだろうなんて、本を片手に眺めながらいつも考えていた。