【完】ふたご姉妹×ふたごのイケメン兄弟のめちゃ甘♡溺愛関係!

篠田さんにさっき言われた言葉を思い出す。



『ぶっちゃけ彼女といるより楽しいんじゃない?』



『このみちゃんって夏希くんのこと好きらしいよ』



目の前のナツくんを見てたら、本当にそう見える。



涙がにじんで、一瞬引き返そうかとすら思った。



見なきゃよかった……。



だけどその時、



「あ、鈴菜!」



私の姿に気が付いたナツくんに呼び止められて。



ナツくんは私に声をかけると、少し駆け足でこちらへと駆け寄ってきた。



「なにしてんの?こんなとこで」



今日初めてまともに話したような気がするのは気のせいかな…?



「あ、ううん、ちょっと…。

そうだ、あのこれ、副会長さんが実行委員にだって」



目を合わせて話すことができない。



とりあえず持っていた冊子を手渡して。



「それじゃ、またね」



すぐに教室に戻ろうと背を向けた。



だけど、



――ガシッ。



なぜかナツくんに腕を掴まれて。


< 421 / 497 >

この作品をシェア

pagetop