【完】ふたご姉妹×ふたごのイケメン兄弟のめちゃ甘♡溺愛関係!
篠田さんにさっき言われた言葉を思い出す。
『ぶっちゃけ彼女といるより楽しいんじゃない?』
『このみちゃんって夏希くんのこと好きらしいよ』
目の前のナツくんを見てたら、本当にそう見える。
涙がにじんで、一瞬引き返そうかとすら思った。
見なきゃよかった……。
だけどその時、
「あ、鈴菜!」
私の姿に気が付いたナツくんに呼び止められて。
ナツくんは私に声をかけると、少し駆け足でこちらへと駆け寄ってきた。
「なにしてんの?こんなとこで」
今日初めてまともに話したような気がするのは気のせいかな…?
「あ、ううん、ちょっと…。
そうだ、あのこれ、副会長さんが実行委員にだって」
目を合わせて話すことができない。
とりあえず持っていた冊子を手渡して。
「それじゃ、またね」
すぐに教室に戻ろうと背を向けた。
だけど、
――ガシッ。
なぜかナツくんに腕を掴まれて。