【完】ふたご姉妹×ふたごのイケメン兄弟のめちゃ甘♡溺愛関係!
聞き覚えのある声。
無意識にゲッ、なんて思ったのは、それが松下だったから。
「どうしたの?一人で…」
なんて聞いてくる松下も、なぜか一人でいた。
またしても露出度の高いアイドル衣装を着てる。
腕には俺と同じ、実行委員のワッペン。
「どうしたのって、彼女探してんだよ」
「えっ、ウソ。連絡取れないの?」
「うん」
鈴菜はたぶん、今スマホを持ち歩いていない。
メイド服にはポケットがないし、試しに電話もかけてみたけど、やっぱ出ねぇし。
だから探すしかなかった。
「そっかぁ。じゃあ、一緒に探してあげるよ!」
「はぁ?なんでお前が…」
「いいじゃーん。
一人より二人のほうがいいでしょ?
私学祭のマップ全部把握してるから。ほら、行こ!」
そう言って俺の腕を掴んでグイグイ引っ張っていく松下。
本当なら断るところだけど、強引なこいつを見てたら途中でそれも面倒になって、仕方なくついて行った。
確かに松下は実行委員の仕事をガチでやってるから、いろいろ詳しいし。
どこで何をやってるか、ちゃんと把握してない俺とは違う。