初恋♡ラビリンス〜私の恋はとまらない〜
初恋
『最終下校の時間です________』


この時間になると、

最終下校の放送が鳴る。



私は、いつものように、


机の整頓をしていた。










「萌那ちゃん、いつもありがとね」






秋ノ宮小学校の

四年三組担任の、高西先生が


笑顔で言った。




それと同時に、


朝予定を書いておらず、

こうして、



放課後に残る男子一人を私は


チラッと見た。








「早く書きなさいよ。

予定は朝、書くものですよ」






「すみませーん!」



高西先生が言うと、



そうのんきな声が返ってきた。





佐後月日...


私の隣の席のお笑い系男子。







そんな佐後くん。



予定を書き終えると、

「ヤッベ」

と言って素早くランドセルを背負った。



そして、教室を出ようとした。

ゴンッ



「イッテェ!」


机の脚に自分の足をぶつけた。


佐後くんの声が、

私が後ろを向いた時に聞こえた。



「さ、さよなら...」


足を若干引きずりながら、

佐後くんは去って行った。




私は、その後ろ姿を

じっと見つめていた________
< 1 / 3 >

この作品をシェア

pagetop