大切な人の約束
だから、この子は強いと思った。

隆夜から聞いた話だと、もっと弱いかと思っていたんだが……

「もちろん、大丈夫だよ。 むしろ嬉しいだろうね。
でも、大丈夫なの?」

いや、それは俺の方だろ。

「はい。もともと私は気が弱いのですが、隆夜君のことだと 自分も不思議なくらい 元気が出るんです。
それと、手紙を書いたんです。 それを渡したくて。」

「そっか、それが高畑さんのけじめってことだね。」

「はいっ。 あっ、もし良ければ読んでもらえませんか? 手紙など、慣れていなくて…。」

「俺で良ければ。」
< 61 / 74 >

この作品をシェア

pagetop