出会いはカフェで
拓海さんが話す
初めての元カノの話
それは拓海さんの嫌な過去でもあった
「俺は彼女が好きだったんだ……だから何が何でも別れたくなくて、かなり最低なことをした……そんな時、彼女が妊娠したんだ。嬉しかった……やっとこれで彼女が俺のものになるって……」
私の手を握ってたはずの拓海さんの手は
いつの間にか離れていた
「けど……彼女は嬉しそうじゃなかった。だからまた俺は心にもないことを言って彼女を傷つけた」
「それから数日後、彼女は仕事も辞めて携帯も解約し、マンションも売っていた。彼女は俺の前から姿を消したんだ」
拓海さんの話は
私の予想を遥かに超え、聞いてる私も
手が震えていた
それから拓海さんが彼女を必死に探していたこと、そして約1年してようやく……偶然に見つけたらしい
けど、その時には彼女には大切な人がいて、幸せそうにしていたという
「……それでも、俺は彼女とまた会いたかった。ちゃんと会って謝りたかった」