出会いはカフェで


『……拓海さんの元カノって、真紀さん』


そういうと拓海さんは頷いた

「あの時、真紀を助けなかったら絶対後悔するって思った……今まで散々傷つけたからね……」


……やっぱり拓海さんは
まだ……真紀さんのことを?


「真紀を守ってる……誠さん、真紀に酷いことして傷つけて……なのに、ちゃんと真紀と会わせてくれて、真紀の元彼じゃなく……ひとりの男としてみてくれた誠さんを……守りたかった。そう思ったら勝手に身体が動いてた……ははっ」


「俺にとって真紀もだけど……誠さんも大事な人なんだ。今こうして生きてられるのも、また誰かを好きになったのも、大事にしたいってのも……佳奈とこうやって出会えたのも、二人のお陰なんだ」


……拓海さんは
真紀さんのこと……


「……佳奈?」


私は拓海の問いに答えられないでいた
< 23 / 76 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop