出会いはカフェで


……よしっ。
私と拓海さんは目を合わせ頷いた
いよいよ真紀さんがいるリビングへ。


リビングの扉を開けようとした時
中の会話が気になり
ドアノブに手をかけたままにした



「真紀、佳奈ちゃんに会ってやれば?さすがにずっと距離取るのは失礼だろ?」


「……わかってる。けど、自分がされて嫌な事はしたくない。佳奈さんだからなおさら嫌なの」


「……だからと言って、拓海と佳奈ちゃんをくっつけたのは、俺たちだ」


珍しくっというか
私は初めて聞いた誠さんの厳しい声だ


こっちにおいで
誠さんの優しい声
少し離れていた場所から
誠さんは真紀さんを呼んだんだろう



「真紀にとって佳奈ちゃんは、どんな存在?……もう会いたくない人?」


誠さんの言葉にドキッとする
真紀さんはどう答えるのか……
ドアノブに置いてない方の手を無意識にぎゅっと力強く握っていた
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