出会いはカフェで
真紀さんはコートを着て
荷物を持っている
『拓海、佳奈さん、ごめんなさい』
そう言って頭を下げ玄関へ向かっていった
私は慌てて玄関へ行こうとしたが
私を追い抜かし、誠さんが真紀さんの元へ駆け寄る
真紀さんが持っていた鞄を持ち
真紀さんの肩を引き寄せていた
もう大丈夫、そう思って
私は二人を見送ることはやめた
二人が帰った後、拓海と遅めの夕食
その時に何があったのかを話してくれた
最近、誠さんに新しい秘書が就いた
今までいた秘書は誠さんのお母さん
社長の秘書の秘書、
その人の両親に不幸があり
1ヶ月、休むということ
それは真紀さんも知っていて
1ヶ月なら真紀さんが入るって話もしていたが、誠さんが身体に障るからって
短期で秘書を雇うことになった