私がアイツに恋する時。


きっと秋穂たち以外は雄介君のこと信じるに決まってる。



「ないんでしょ?だったら変なこと言わないでくれる?」

「そーだよ!雄介君が悪いわけないじゃない。」



ほらね。


秋穂たち以外は中学のころとなにも変わんないんだ。

私はいいけど…こんなことでみんなのこと…イジメたりしないでよ…?



「ふふ。味方につく方間違えたみたいだね。」


……どうしてこんな奴に。


薄気味悪い笑みを浮かべる雄介君。

どうすればいいんだろ…。



ガラガラ……。



静まり返ってる教室にドアを開ける音が響いた。



「賀菜ー。おはよー……って、何この状況?」



何も知らない中林が教室に。

タイミングがいいのか悪いのか……。



「あー中林くん。ちょうど君の話してたんだ。」


指を中林にさす雄介君。


「ん?なんだ?」

「ねぇ!僚太!何か証拠ないの?」

「証拠ってなんのことだよ。」

「ほら…昨日の……。」


秋穂が必死に中林に伝えてる。

中林…秋穂に昨日のこと話してたんだ。



「証拠って言ったってなー………。」



………あるわけないよね。

これで私は嘘つき人間か………。



「これしかないけど…。」



ケータイを取り出し画面を押し始めた。

もしかして……あるの?



「な…何するんだよ。」

「証拠。欲しいんだろ?」


中林はケータイを高く上げ音量を上げた。



『腕…大丈夫なのかよ。』



それって昨日の───


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