私がアイツに恋する時。



「や…やらないよ…。」

「いいじゃん。楽しそうだよ?」



いや……私できないよぉ………。





「あらいくん!行ってもいい?」

「いーよ。おいでよ。」



友達はどんどん話を進めていった。

そして私も知らない間に参加していた。



「いくぞー!」



ひっ………!


私は逃げまくった。


「なんだよ…。逃げるだけかよ。」

「よーし。あの子狙いだー!」


や…やめて───


「ぎゃっ!」


はい。

出ました。

顔面直撃。


「かなちゃんっ。」


友哉が近づいてくる声が聞こえる。

私は必死に顔を押さえた。


「大丈夫……?」

「う…うん。」

「ごめんね。僕が誘ったから……。」

「大丈夫だよ。」

「じゃあ……もうかなちゃんが痛い目あわないように僕が絶対守るから。」



え………。



私が友哉を好きになってしまった瞬間でした。


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