私がアイツに恋する時。



ウソ……。


「友哉っ!」

「賀……菜?怪我は……ない?」



バカ……こんなときまで私のこと心配して……。



「そんなことよりも友哉っ!どうして?私のことなんてよかったのに……。」

「どうでも…よくない。無事で……よかった。」


意識が朦朧としている。

やだ……死んじゃやだ。



「き…救急車っ!」


知らない人がそう叫んでるのが聞こえる。

早く…早く来て…。


「賀菜………。」

「もう何も話さないで……。」

「賀菜……。」

「お願い。」

「ずっとそばにいるって……約束したのに……。」

「そんなこと言わないで……。」

「賀菜……。ごめん。」


それじゃまるで死んじゃうみたいじゃない。


やめて……何も言わないで。


もうちょっとの我慢だから。


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