私がアイツに恋する時。
「でもさ。早希ってさ………」
楽しい楽しいガールズトークも盛り上がる頃。
私は一人その中に参加できないでいた。
理由はもちろんほら……。
「……な。賀菜っ!」
「……え……何?」
全然話聞いてなかった……。
少し呆れ顔で早希が言う。
「もう……どうしたの?賀菜も話してよ。」
「何を?」
「好きな人。」
一瞬ドキっとする。
「こ……この前いないって言ってたよね?それよりさ、私がこの前……」
そのことを秋穂は察知したらしく話をそらせてくれた。
「じゃああの人って誰なの?」
早希が私の机を指差す。
ううん。
私と友哉との写真を。
「あれっ?もしかして9組の中林君!?」
座っていた晴香が立ち上がり大きな声で言った。
「ち……違うよっ!」
「誰なの?中林君って。」
恵と早希は中林のことを知らないらしかった。
「同じクラスの子に聞いたんだけど中学のときからスッゴいモテるんだって!」
「そーなんだ。なんだ賀菜彼氏いるんしゃん。」
「ち……違うよっ!」
あんなやつと友哉を一緒にしないでっ!
気が付けば私は叫んでいた。
「じゃあ誰なの?」
「も……元彼。」