私がアイツに恋する時。



入り口にちゃんと置いてあったノートとプリントを持ち上げる。


うっ……。

お…重い……。



やっぱ雄介君に頼めばよかったかも。


でも……仕方ないね。


ゆっくり歩いて階段を1段1段上ってく。


「持とうか?」


そんな神の救いの声が階段の下から聞こえたのはそのときだった。


ただ、私はそれを断った。

その声の主が中林だってすぐにわかったから。


「遠慮すんなよ。つーか絶対無理だろ?ほら……少しでも楽な方が……。」

「だから大丈夫だってばっ!」


私は最後まで話を聞かないでもう1段上った。


そのとき。


下が見えず階段を踏み外してしまった。


「きゃっ!」


まるでスロー再生されたかのように私のからだが宙に浮くのがわかった。


持っていたノートとプリントはそこら中に散らばった。



やばいっ。



目をつぶってなるべくケガしないように体に力をいれた。



っ!!!

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