私がアイツに恋する時。
それよりも………あんなに近くにあったあいつの顔が……離れなかった。
でも……あいつのことだから私を助けたかったからじゃないよね?
どーせ私を振り向かせるためにやったこと。
そう言うに違いない。
だから……だからこそ中林は嫌い。
「ほい……ここからはもう大丈夫だろ?」
私にノートを持たせた。
また来る……ずっしりとした重み。
ちょっと苦しそうな顔してたのかな?
「おいおい。これが重いとか言うなよ?」
「言ってない。」
「顔が言ってる。」
「じゃあ顔見ないで。」
「大丈夫。賀菜より軽いから。」
っっっ!
なにそれ─────
「んじゃ。」
イジワルそうな笑みを浮かべ、私の頭をぽんぽんして走って言行ってしまった。
なによっ!
バカ……っ!!!
早歩きして教室に入り教卓に持ってきた物を置いた。